コミ通 COMICS CROSS REVIEW
コミッククロスレビュー
石舘通信
	笑いとオンナをこよなく愛する若手放送作家。
	趣味は料理とチェロ演奏。ジパング加藤
	吉本興業の若手人で相方はオーストラリア人。
	愛知出身エセ関西人。Aボーイ阪本
	ゲーオタ・アニオタのウェブプログラマー。
	無駄な知識と特技がいっぱい。ヤンキー飯島
	元・走り屋で、小学生のような性格の
	イラストレーター。特技は霊視。メイドイン佳子
	タレント志望、20歳の派遣ウェイトレス。
	岩手なまりの素朴な紅一点。

説得ゲーム
負の心と生死をテーマにした短編集。どれも近未来のSFで、斬新な発想の上に人間の弱さを乗せて、切なくも 優しいドラマを作り上げています。物足りないのは画だけ。この素晴らしい世界観の演出と、登場人物に深みを 持たせるための。
読み出してまず藤子先生のS・F(少しフシギ)短編集を思い出しました。が、なんなんでしょうか、読み終えてからのこの物足りなさ感。いい話ではあるんですけど、テーマの割には内容薄いような感じを受けました。
「NOBODY」という話は 脳だけを他者の体に移 植した人の、自分とい う存在の不確かさによ る葛藤がシビアに描かれており、必見です。「クバード・シンドローム」は、男性でも妊婦の辛さを疑似体験可能な意味深い作品です。
短編集なんだけど、タイトルとかがいちいちオレの興味をくすぐってくる作品。まるで「キミが主人公ならどうしますか?」と問いかけられてるかのようなテーマで最終的にはオレは心を暖められちゃいました。
近い将来、本当に可能な気がするような設定で、最後にほんわかとした人間だからこそ覚えるようなあたたかみを感じるお話。すべて短編で物足りない気がしてしまうけれど、作者の伝えたい事はしっかりと伝わってくる作品です。
 
戸田誠二
COMPLEXPOOL
宙出版
全1巻  


戸田誠二が贈る切なくて温かい近未来ヒューマンSF短編集

2006-12-20更新